肌色を上手に着色する塗り方は?アナログイラストのコツ
2018/06/06

キャラクターのイラストでは最初に肌始めることも多いと思います。人物の立体感や質感を上手に表現するにはどんな塗り方があるのでしょうか。
デジタルを使わないアナログのイラストだからこその味わいが出る、コピックや色鉛筆の着テクニックにはちょっとしたコツがあるのです。
イラストはとにかく数を描くことが上達の早道!そこを少しでも近道するポイントを色々な絵師さんから学びましょう。
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この記事の目次
アナログでカラー絵といえばコピック。その基本と肌の塗り方
コピックは主にコミックイラストなどを描くときに使われるカラーペンです。
同じような色でも微妙に違うトーンで何色も用意されているので、着色する時はペンの番号を確認するようにしましょう。
色がキレイに塗れているかどうかの基準の一つは「塗りむら」がない事。
特に肌の淡い色に塗りむらができてしまうと、せっかくのキャラクターが台無しですから、コピックの特性を掴む必要もあるでしょう。
ムラなく塗るコツは?
ペンの後ろの方を持ちペンの先ではなく腹を使うようにして塗りましょう。
薄く地色を塗ってから陰になる部分を徐々に濃く塗り重ねます。
思い切って濃いめの色を置いてから、無色の「ブレンダー」を使ってグラデーションを付ける方法もあります。
アナログの着色は、とにかく使ってその画材の特性を掴む事。練習あるのみです!
コピックで肌をキレイに仕上げる塗り方は?アナログのテクニック
肌の色は大まかに3色で塗るイメージで進めましょう。
ベースカラー
肌色を塗り始める前に、下地として置く色がベースカラーです。かなり薄い色をまんべんなく塗ります。
化粧で言うところのファンデーションの前の化粧下地に似ていますね。
後から塗る色をむらなく塗るためにもベースカラーは重要になります。
ベーシックカラー
ベースカラーが「下地」であったのに対して、ベーシックカラーは「メインの肌色」。
化粧のファンデーションにあたるイメージです。
つまり、そのキャラクターの肌色のメインイメージになります。
シャドウカラー
ベーシックカラーよりも1段階濃い色を使い、シャドウを着色していきます。
シャドウ(影)を塗ることで立体感出て画面が締まります。
アナログでもデジタルでも押さえておきたい肌の塗り方のポイント
肌の色は、大まかに言うと5段階程度に分けられます。
- 色白な肌
- 黄色味を帯びた肌
- 中間色の健康的な肌
- 健康的に日焼けしたが肌
- 褐色の肌
健康的な肌
適度な濃さのある肌色は、キャラクターに健康的なイメージを持たせることができます。
ハイライトの表現も見やすく、陰にはオレンジ系をベースにした色を使い暗くなり過ぎないようにします。
カラーサークルから選ぶ場合は、メインカラーの少し左下あたりから色をピックアップすると良いでしょう。
病弱なイメージの肌
白い肌は「はかなげ」なキャラクターに向いています。健康的な肌色よりも、ややピンクよりで明度を上げた明るい色にします。
肌が白いとハイライトは付けにくくなりますが、はかなげなイメージにはハイライトはあまり必要ありません。
影には「やや赤みの強い色」が良いでしょう。
日焼けした肌
日焼けした健康的な肌には、肌色の中でもオレンジよりのものを使用します。
茶色によりすぎると褐色の肌に近くなるので、オレンジ系を意識して選びましょう。
影は赤みがありつつ、明度が低い色が合っています。
水彩色鉛筆を使ったアナログイラストの肌の塗り方
デジタルでもアナログでも、着色の手法には共通点も多くあります。
水彩色鉛筆を使った場合も肌の地になる薄い色をまんべんなく塗るところから始めます。
水を含ませた筆を使って、色鉛筆で色を乗せた部分を伸ばして塗り広げます。ムラにならないよう手早く行いましょう。
このとき、筆に含ませた水の量で色の濃さや表現に変化が生まれます。
次の工程へ行く前に注意したいポイント
一度良く乾かしてから作業を進めましょう。
陰になる部分に濃い色を塗ったら水を含んだ筆先で色を伸ばしてなじませます。
後から塗った部分が浮いた印象にならないように、水は少な目でかすれる程度の表現でいいでしょう。
最後に影を塗りますが、影をくっきりした印象で残したい場合は筆ではなく、麺棒で叩くように溶かしてぼかす方法もあります。
ソフトな色鉛筆を使ったアナログイラスト肌の塗り方
色鉛筆による着色は鉛筆の筆致が残ることが気になる場合もあります。
ムラが出ないように塗る方法の一つには「円を描くように塗る」という方法があります。
一定の方向の直線だと、どうしてもぬりおわっときに線の運びが残ってしまいます。
また、先の尖った色鉛筆だと筆圧で紙に痕が残りやすいため、余分な紙で試し書きをして好みの状態まで芯が丸くなってから塗ると良いでしょう。
ベースの部分を塗るときに筆圧をかけずに薄めの色で表現した場合、同じ色の鉛筆で影を塗ることができます。
人物の顔であれば、鼻の陰など顔の陰影の表現には、ベースで使った色を強めの筆圧で濃く着色します。
水彩色鉛筆やソフト色鉛筆は芯が柔らかいため、筆圧で色の濃淡に変化が付けられます。
1本の肌色でベースと陰を塗ったら、より濃い部分はオレンジ色を使って強調しましょう。
その後、他の小物やパーツ、背景など全てを着色した段階で、肌の色も微調整して全体のバランスを取ります。